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「人の尊厳を守るために、声を上げるひとりに僕もなりたい」 大野拓朗(俳優・31歳)
「人の尊厳を守るために、声を上げるひとりに僕もなりたい」 大野拓朗(俳優・31歳)

あれから、どう変わった?

「人の尊厳を守るために声を上げるひとりに僕もなりたい」大野拓朗(俳優/31歳)

「人の尊厳を守るために声を上げるひとりに僕もなりたい」大野拓朗(俳優/31歳)

「人の尊厳を守るために、声を上げるひとりに僕もなりたい」 大野拓朗(俳優・31歳)

あれから、どう変わった?

これまでTOKYO VOICEに出演してくれた人たちに聞く、今この瞬間の生き方のはなし。前回出演時のバックナンバーとともに届けます。

今回は、昨年末、所属事務所を辞めて単身アメリカに渡った俳優・大野拓朗。新型コロナウィルス、Black Lives Matter ……人気俳優は、ひとりのアジア人として今のニューヨークで何を感じているのだろう。

「これからは、もっと自分に正直に生きたい」。俳優として順風満帆に見える中、事務所を辞めてアメリカに行く。その決意に秘めた本音をTOKYO VOICEに語ってくれたのが半年前。ひとりの青年が人生の大きな変化を通過するその瞬間、どんな言葉で語るのか、改めて聞きたいと思った。ニューヨークにいる彼にInstagram LIVEで公開インタビューを行った。コロナの状況だからこそ見えた、生き方の指針とは?

前回のインタビューはTOKYO VOICE最新号に掲載
TOKYO VOICE VOL.9

インタビュー
大野拓朗/東京都出身 (俳優/30歳 → 俳優/31歳)
※この記事は2020年6月14日と6月16日にインタビューしました

お話しするのは、去年日本で撮影した時以来ですね。

寒かったですよね。雨降ってましたし。でも楽しかったですよ。キャンピングカー乗って。焚き火で暖をとって。火の偉大さを感じました(笑)。あれが去年の年末か。事務所辞めて、ひとりでアメリカに行くまさに直前。

ニューヨークに語学留学して、6ヶ月をすぎて。最近の生活はどうですか?

朝の9時から昼の1時までオンラインで学校のレッスン。3時からもうひとつの語学学校。これもリモート。その他の時間はインプットの作業と、ひたすら復習と予習をして。

やっぱりコロナの影響は大きいですか。

そうですね。今段階的にロックダウンは解除されてきているんですけど、対面の授業とかはまだ全然できないです。なのでレッスンできないし、美術館とかも全然行けてないし。でも感覚的には、住んでいる場所がたまたまこういう状況になってしまったっていう感じです。しょうがない。もっともっと色々吸収したかったですけどね。でもそのおかげで見えたものもあって。

コロナの状況だからこそ見えたものって?

こっちって、自分で決めるっていう価値観が強いんですよね。ファッションもすごい自由だし、電車の中で歌ってる人とかも普通にいるし。そしてコロナ渦中でも、マスクしない人もたくさんいるんです。それはマスクが嫌いだし、マスク文化がないから。もちろんほとんどの人はマスクして、ソーシャルディスタンスを守ってます。でも、周りの目を意識して自粛するんじゃなくて、それぞれ自分で考えようよっていう感じが強いんです。何事も強制されて従うことを、よしとしないというか。

「人の尊厳を守るために、声を上げるひとりに僕もなりたい」 大野拓朗(俳優・31歳)
2020年6月14日 Instagram LIVEでのインタビュー

そういった自分基準の生き方に、刺激を受けて。

はい。自分の気持ちに素直に行動したいって、より強く考えます。その分感情のまましゃべっちゃうから、余計なこと言っちゃうかもしれないですけど(笑)。やっぱり僕は小さい頃から周りの目を気にして、いい子にしないといけないって思ってたのもあって。これ、前回のインタビューで話しましたよね。だから、ニューヨーカーの生き方って全然違うなって、すごく思います。

「人の尊厳を守るために、声を上げるひとりに僕もなりたい」 大野拓朗(俳優・31歳)
2019年11月21日 本栖湖にて撮影

Instagramでデモの映像を上げてたじゃないですか。Black Lives Matterの。参加したんですか?

参加しました。7時間くらい歩いたのかな。いてもたってもいられなくなったんですよね。アメリカだけじゃなくて世界中であからさまな差別がいまだにあって。それに、すごい怒りが湧き起こって。

原動力は怒りなんですね。

怒りですね。めちゃくちゃ腹が立ちました。なんでアメリカっていう先進国が、今の時代にまだこんなことやってるのって。だから、人の尊厳を守るために、声を上げるひとりに僕もなりたいって。もし1回も行かなかったら一生後悔すると思ったんですよね。それは、みんなにメッセージを伝えたいとか立派なことじゃなくて、ただ僕がひとりの人間として感じた結果の行動でしかなくて。頭で考えるより、衝動で動いたっていうか。

以前から差別の問題には関心が強かったんですか?

こっちにいると、人種差別の当事者の人たちの思いがバシバシ伝わってくるんですよね。知り合いや友人から当事者としての話を聞いたりもして。だから、もしずっと日本にいたら、遠い世界の話だと思ってたかもしれないですね。でも、差別の問題ってLGBTQとか、ひいては学校のいじめ問題とかとも一緒だと思うし、他人事じゃないんだって。

とはいえ、デモに参加してそれを表明することには躊躇はなかったですか? 芸能の仕事で影響力や周りの目もある中で。

正直、日本にいた時の自分だったら参加してないと思います。意見があっても、それを批判されるのが怖かったから。強い思いには必ず反対意見が出るから、触らぬ神に祟りなしっていうか。前の自分は、そんな感じだったと思います。

「人の尊厳を守るために、声を上げるひとりに僕もなりたい」 大野拓朗(俳優・31歳)
2020年6月14日 Instagram LIVEでのインタビュー

でも、参加した。それはどこかふっきれたというか。

ふっきれましたね〜! 自分が心から感じた行動をして、そこで反論が出てもそれも受け止められるし、自信がついたのかもしれないですね。心から自分が思ったことを行動に移すなら、少なくとも自分にとってそれは100%正解だって、今は思えるから。

本音で正直に行動したなら、否定を恐れる必要はない?

反対意見があったなら、お互いの主張をディスカッションして答えに向かえたらいいと思うんですよね。「デモじゃ何も変わらないよ」って意見もあるし、確かにすぐに変わるものじゃないとも思います。でも、声を上げ続けるのは大事だし、最初から諦めるのは日本人のよくないところだとも思う。僕の学校の先生に、ゲイの方がいて、今までどんな差別を受けてきたのか話を聞いたことがあるんです。でも昔と比べれば今はずっとマシになってきてて。

「人の尊厳を守るために、声を上げるひとりに僕もなりたい」 大野拓朗(俳優・31歳)
2019年11月21日 本栖湖にて撮影

アメリカでは、2015年に法的に同性婚が認められましたね。

それも、声を上げ続けて変わったことだと思うんです。すぐ結果が見えなくても、意見を主張し続けることは大事だし、それで少しでも歴史が変わっていったら嬉しいですよね。それが僕の意見です。でも同時に、「意見を表明しないのが悪い」みたいな風潮も違うと感じてて。アメリカのセレブリティに対して「声を上げないのは、白人至上主義に加担してることだ」っていう意見もあるけど、強制することではないかな、と僕は思う。十分な理解がない時に周囲にあわせて声を上げる必要もないし。本当に人それぞれだし、それぞれが考えて自分に素直に生きればいいと思うから。

Black Lives Matter、コロナウィルス。特別な時期のアメリカにいますね。

そうですね。アメリカにいて、この頃はより死を身近なものに感じるんですよね。毎日何千人とコロナで亡くなっていて、コロナに限らず自分だっていつどうなるかわからないし。まだ死にたくないですけどね、もちろん。でも人の命って有限だし、後悔しないように生きたいし、今はそれができていると思います。

今、日本にいた頃の自分に、言葉をかけるなら?

ん~……。「大変だけど頑張れよ」って感じですかね。あの頃に比べたら余裕ができました。とっても。素直に生きたときの自分って間違ってないなって思える。最初の3ヶ月は大変でしたけどね。英語が。例えば「やっぱりこう思う」って英語でなんて言うんだろうっていうのがわからない。「大丈夫です」すら、自分の言葉で言えないんです。伝えられないってこんなに苦しいんだって。今はずっと楽になりましたね。頑張ってよかったなと思います。

じゃあ、日本に戻ったら楽しみなことは?

ダンスレッスンしてボイトレして、筋トレして。やりたいことたくさんあります。こっちの友達はバイク好きが多くて、触発されて自分もバイクに乗りたくて。帰ったらすぐ中型免許取りに行こうかなとか。あと、居酒屋でレモンサワーかな。もうね、ずーーっと家にいて、ずーーっと1人で飲んでるんですよ。そろそろ人が作ってくれたお酒が飲みたい(笑)。

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