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「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)
「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)

あれから、どう変わった?

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって書いても書かなくても批判しても すごい自由なのになんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって書いても書かなくても批判しても すごい自由なのになんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)

あれから、どう変わった?

これまでTOKYO VOICEに出演してくれた人たちに聞く、今この瞬間の生き方のはなし。前回出演時のバックナンバーとともに届けます。

新しい日常の中で、これまでTOKYO VOICEが取材してきた人たちは、今何を感じ、どう生きようとしているのだろう。今回は2018年のTOKYO VOICE vol.8に登場した、星野文月。ある日突然脳梗塞で倒れ、記憶を失った恋人と向き合った日々について話してくれた彼女は、その記録を著書として出版した。

「今も日常の中に見えない地雷みたいなものがいっぱいあって、ぱって爆発するんですよ」。突然病に倒れた恋人と、変化した日常を受けとめきれず、日記を綴ることでなんとか自分を保っていた彼女。ふとした瞬間に蘇ってくる記憶や痛みを“地雷”と表現していたのが印象的だった。そうした日々の記録を、インタビューの翌年11月に『私の証明』という本にまとめ出版した。“作家”の肩書きに違和感を感じながらも、今、新しい景色の中で星野文月が語ることとは?

前回出演時のバックナンバーはこちら
TOKYO VOICE VOL.8

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)
2018年7月30日撮影 桜新町にて

インタビュー
星野文月/長野県出身
(会社員・銭湯番台/26歳 → 〈今のところ〉作家/27歳) 
※この記事は2020年5月10日にインタビューしました

前は銭湯番台をしていたけれど、今の生活は?

今は引っ越しちゃったからから銭湯はやめちゃいました。シェアハウスを離れて、今、一人暮らしなんです。今までまともに一人暮らしをしたことがなかったから、果たして楽しめるんだろうかみたいな不安が結構あったし、そこにコロナが覆いかぶさってきて、超一人じゃんって思ったんですけど、でも一人でいるのなんかめっちゃ楽しくって、時間も自分の好きに使えるし最高だなーって思って。全然問題ない。孤独感全く感じない。逆にそれがショックみたいな感じ。もちろん人に会いたいとかあの日々が恋しいみたいな気持ちはあるんですけど、一人でいるのがめっちゃ好きだなって思ったし、そこはすごくよかった。

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)
2018年7月30日撮影 桜新町にて

4月はオフラインの生活だったんですよ。3月に引っ越してきて、zoomとかやりすぎてwi-fiが速度制限になって、インスタとかテキストしか表示されなくて、これどんな写真なのかなって想像して楽しむみたいな。結構それがよかったというか。今、情報疲れとか言われてるけど、私は全然情報に触れられなかったから。本当にやることなくて、目の前にあったペットボトルスケッチしたりしてましたよ。案外うまく描けて楽しいみたいな。老後までこんな時間ないかもなんて思いながら面白かった。

最近ですか……最近は、めちゃくちゃのんびり暮らしています。なんかあれから変わったことでいうと、去年の11月の終わりに自分の本を出したことが結構大きくって、そこから執筆の依頼とかがちょいちょい来るようになって、このコロナの自粛が始まってから、短編小説を書いてほしいと言われて家で書いたりしていました。

本を出版してどう変わった?

最初は親とか今の恋人に対して申し訳ないなみたいな気持ちがありましたね。当時の自分の心情とか恋人との関係を赤裸々に書いた日記だし、それをわざわざ世に出すことで身近な人を傷つけたり驚かせたりしてしまうかもっていう後ろめたい気持ちというか。親も戸惑ってましたね。「あなたのことは応援しているけど、このことに関してどういう風に接すればいいのかわからない」って言われて、そうだろうなと思ったけどいざ言われるとショックで。

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)
2020年5月10日 オンラインインタビュー

一番嬉しかったのが、私が育った街は山の中だから本屋さんが一軒しかないんですけど、その本屋さんがおじいちゃんおばあちゃんしか来ないし客層とマッチしてなさ過ぎるのに私のブックフェアみたいのをやってくれて。私の本の横に野草の本とか野菜の作り方とかの本があって。でも、そうやって本屋さんが応援してくれているとか雑誌に取り上げられたとか世間の反応を見て、親も肯定してもいいんだって、たぶん思ったのかな。今は私が書いたものが世にでることをすごく楽しみにしてくれているみたいで。時間が経って、出版して、自分も受け入れられたし彼らも受け入れられたと思うんです。それで前よりいい関係が作れた気がしてます。

著書『私の証明』に綴った彼のこと、“日常の中の地雷”の受け止め方に変化はある?

うーん、その頻度は明らかに減っていますけど、なんかあるな、って気はするし、なくならないなとは思う。彼が脳梗塞で倒れて、突然何もかもが変わってしまったあの頃の気持ちとか思いとか。ぎゅーってしんどくなるあの感じが失くなることはないって思う。けれど、うん、その時からかなり遠ざかっているから時間ってすごいなとも思った。本を出したことでかなり大きな区切りになりました。

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)
2020年5月10日 オンラインインタビュー

自分の物語として持っていたものが、本になって知らない人に読まれてどんどん自分の身から離れていく感じが、実感としてあって。自分のことが書いてあるんだけど、自分のことじゃないみたいな、本当にフィクションの話として思えてきて。それがいろんな人の手に渡って誰かの物語になっていく感じがあって、それはかなり大きかったっていうか、それはやってみて気づいたことですけど、心境の変化は大きかったですね。

世の中に対して見え方や考え方が変わったことはある?

本読んでくれた知らない人からめっちゃ長文のメールとか来たりして、なんだろう、私はそこから遠ざかっているけど、彼らにとっては、私はまだその物語の中の人で苦しんでいる人で、励ましてもらったり同情されたり、本を読んだ人の各々の容量に収められて自分ってものを解釈されていくんだなぁって思ったし、amazonとかに知らん人からめっちゃレビューとか書かれるんですよ。名前も知らない人から私の人生を勝手に評価されて星2とかつけられるのムカつくしなんかウケるなって。でも、気にしててもマジでしょうがないなって思って。自分の中ではすごく自信を持っているし、だから全然意味わかんない角度でコメントとか書かれても何も思わなくなったし、必要なタフさみたいなものは手に入れられてよかったなって。タフにならざるを得なかった部分もある。

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)
2018年7月30日撮影 桜新町にて

その時は自分が声を上げることでみんな何を思っても自由なんだって思ってほしかったというか。もちろん恐怖心はあったし今もあるんだけど、自分の番が回ってきたっていうか、やらなきゃいけなかった。

コロナのこととかもそうだけど、思ってることや考えてることって、書いても書かなくても批判してもすごい自由なのに、なんでみんな牽制しあっていなきゃいけないんだろうっていう気持ちはずーっとある。みんな正しいっていうよりは、みんな間違ってるって思ってるんですよ。その前提に立って好きに発言すればいいし、その上で好きに生きればいいっていうことは示したいなと思っていて、じゃあ自分が何ができるかってなったら、こういう方法をとることだった。

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)
2018年7月30日撮影 桜新町にて

いつか、以前の暮らしに戻ったら何をしたい?

長野のおばあちゃんに会いに行きたいですね。おばあちゃん大好きなんですけど、今は会いに行けないから。他はそんなに、やりたいことはないかな。うん、それくらいかも。何かを求めることをやめたらすごく楽になったというか、4月のオフライン生活がすごいよかったんですけど、携帯って情報とか何かを求めて見るじゃないですか、でもそれができないんだってなったらすごくラクになった。なんにもないんじゃなくて、なんでもあるじゃんって。花もきれいだし、空も月もきれいだし、時間もすごくあるし、特に嫌なこともないし。

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)
2020年5月10日 オンラインインタビュー

今、みんながやってるの見て、料理とかしてない自分がダメなんじゃないかって思っちゃうかもしれないけど、私は人のことを全肯定するなら自分のことも全肯定してほしいって思います。生産的疲れありますよね。急に始める人多いけど、noteとかそういうの、やってもいいけどやんなくてもいいよって思う。気持ちはめっちゃわかるんだけど、私は生産的とかそういうこと考えずにめっちゃくだらないことをし続けたいなって思いがあるんですよね。

これから書きたいと思っていることはある?

私は物書きになりたかったわけじゃなくてたまたまだったんですけど、本を出したことで社会的役割をはじめてちょっと意識したというか、うまく言えないけど自分の視点から思ったことを臆せずに発言すること、堂々としていられるように、恥じないように生きなきゃって思うようになりました。

ただ、私これからも書いていくかわからないし他にもやってみたいことが出てくる気がするし、一冊本を出したからって役割の中にとどめられるのはちょっと壊したいかも。別に何やってもいいじゃんって。

「コロナのこととかもそうだけど 考えてることって、書いても書かなくても批判しても すごい自由なのに、なんで牽制しあっていなきゃいけないんだろうって 」星野文月(〈今のところ〉作家・27歳)
2020年5月10日 オンラインインタビュー

すぐになんかってわけじゃないけど、本を出版したことによって本屋さんがすごく身近になったりとか、個人経営の小さいお店がすごく力になってくれたとかそういうことがあって、今まで以上に本屋さんのことが大好きになったし、今見える相手として、こういうコロナの状況とかでより一層、本当に応援したいなって思う本屋さんが増えたんですよ。自分が温かく迎えてもらったから自分も恩返ししたいなって。大事なものとか大切な人が増えたなと思っています。

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