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TOKYO VOICE web 特集「あれから、どう変わった?」編集長からのEDITOR’S VOICE
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「あなたはあれから、どう変わった?」Web特集スタート編集長からのEDITOR’S VOICE

「あなたはあれから、どう変わった?」Web特集スタート編集長からのEDITOR’S VOICE

この頃、エリック・ホッファーという独学の哲学者の日記を読み返している。

彼は港湾労働者として荷物の積み下ろしをしながら、人間について考えつづける。労働の中で見つける観念は、とても明快で簡潔だ。そして、それが簡潔な真実であるほど、かえって独創的に感じる。いかに自分が、当たり前のことを見失っているのかと気付かされる。

つまり、こういうことだ。ある種の独創さは、何気ない日常を観察することから生まれる。

スター・ウォーズのシナリオに影響を与えたことで有名な『千の顔を持つ英雄』という本がある。著者は、古今東西の神話が共通の構造を持つことを示す。「賢人たちは、たったひとつの真実をさまざまな形で語る」。

そうかもしれない。ひとつの真実につき、たくさんの伝え方がある。しかし、その語り口に、その人が出るのではないかと、僕は思う。それぞれの経験から、それぞれの方法で発見する、そのプロセスに意味があるのだ。

僕は、あなたが、あなたの日々の中で何を考えているのか、あなたの話し方で聞きたい。これまで、TOKYO VOICEに出てくれた人に、聞いてみることにした。「あたなは、あれから、どう変わった?」。そして、そこで語られた言葉をTOKYO VOICE Web内の企画として、更新していく。

これだけ短い期間で世界中のあり方が変わりゆく日々を、多くの人は初めて経験してきている。本当に大切なものは何なのか。これからやりたいことって何なのだろう。突然訪れた変化に、僕もあなたも、それぞれの日々の中で、それぞれのやり方で考える。これから、どう生きるかは自分で決めるしかない。

その日語られた言葉の意味は、時間ともに変わるだろう。それでも、だからこそ、あなたのその瞬間の言葉に耳を傾け、記録していきたいと思っている。

繰り返すけれど、先見的であろうと構えるより、ささいな日常を観察することから生まれる独創さというものがある。社会の仕組みが大きく変わっていく。それでも僕やあなたの暮らしは続いていくのだ。

TOKYO VOICE 編集長
山若マサヤ

TOKYO VOICE web 特集「あれから、どう変わった?」編集長からのEDITOR’S VOICE

あれから、どう変わった?

これまでTOKYO VOICEに出演してくれた人たちに聞く、今この瞬間の生き方のはなし。前回出演時のバックナンバーとともに届けます。

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