TOKYO VOICE

TOKYO VOICE

TOP > BACK NUMBER > Vol.6 > The Voice 08

恋はバグで
愛は祈りだと思う

楽しいことはあればあるほどいい
2回でも3回でも結婚するかも

昔から、私を求めてくれる人が好きでした。今はだいぶ変わってきたけど、もともと自分には価値がなくて、自分の意思で何かをしていい人間ではないと思っていたんです。だから、求めてくれる人は “ 生きる理由をくれる人” みたいな認識でいました。例えば私、母のことが大好きだったんですよ。母の期待に答えることが私の役割だと思っていたんです。「お母さんのためにいい子でいなきゃ」「100点を取らなきゃ」って。母離れすると、今度は「期待に答えなきゃ」っていう対象が母から男の人に替わっていきました。

なんだか重たい話になっちゃうんですけど、高校1年生の時の彼氏がめちゃくちゃDV彼氏で。同じ高校の先輩だったんだけど、なんかもう、罵倒のバリエーションがすごいの。ほんとにドラマみたいにね、「このメス豚!」って言われたり、ペットボトルを投げられたりとかするんです。ずっと付き合ってたら、辛すぎて、自分が自分でないような、人格が分裂したような感覚があって、そこから私おかしいんですよね......精神がバラバラになっちゃった。それからは依存性の高い恋愛をしていましたね。

新卒で入った会社が合わなくて、パニック障害になって休職をした時期があったんです。ちゃんと “ 新卒 ” に期待されていることに応えていたつもりなのに全部が裏目に出てしまって、どうしたらいいか分からなくなって。その時に、私が思い描いていた人生がすべて瓦解しちゃった。勉強を頑張って国立大学に入って、大きくはなかったけど安定している会社にも就職して、全部うまくやってきていたのに......なんだろう。ぜんぶ壊れちゃって。その時に、性にかなり奔放になってしまったんです。好きでもない男の人にも求められれば寝てました。あの、リスカしたことってありますか? 私ないんですけど、その時の私って、精神的なリスカをしていたんですよ、たぶん。リスカする人って、自分がどれくらい傷ついているかを確かめて安心したいと思うんですけど、私も自分のことをわざと傷つけて、「もう十分に傷ついたからいいだろう」って納得したかった。その間は、恋する気持ちは完全に死んでいたんだと思います・・・(続きは本誌で)

The Voice / Sasaki Nonoka
Photographer / Nakamura Shintaro
Text / Akashi Yuka
Edit / Yamamoto Yuki